読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

ディラン好きの日記

転がる石のように

いよいよ到来!介護保険 2割負担の時代

医療・福祉

 

 いよいよ8月から介護保険サービスの利用料が2割負担となる人が現れます。

介護保険制度創設当初、利用者にとって、サービス1割負担というのはとても魅力的なものでした。しかし高齢化社会を見据えるにあたって、いつまで1割負担が維持できるのか、というのは一つの争点だったように思います。

そして創設15年目となる今年、ついに「1割負担神話」は崩れることになります。

 

 

誰が2割負担になる?

ただ現段階でその対象は、国が定めた一部の高額所得者のみとなるので安心して下さい

それでは対象者となる条件を見てみましょう。

①一人暮らしで年金のみの年収が280万円以上 ⇒ 2割負担

②一人暮らしの個人事業主の年収から経費を引いた額が280万円以上2割負担

③二人暮らし(ふたりとも65歳以上)でふたりの合計所得が346万円以下1割負担 

 

 ①これ、書面上では『合計所得金額が160万円以上』となっていますが、年金には公的年金控除というものがあって、年金収入が120〜330万円の範囲では

120万円分法律上控除されるため、実質年金収入280万円以上の方は該当すると言うことです。

【(年収)280万ー(控除)120万=160万 】

 

 ②これは年金収入は280万円以下だけど、家賃収入などの事業収入があって、それも含めたら280万円以上あるよって人。

ちなみに②と③で注意しなければならないのが、年金収入の計上方法なんですが、①では控除額を差し引いた額であるのに対して、

②と③の年金収入は控除してない、もらったままの額で計算されることです。

例えば..

年金収入=100万円の場合、控除されると100ー120= −20万

でも他に事業収入があって、それが年間200万になった場合

年金0円+事業収入200万=200万 < 280万 だから1割負担!

ではないんですね。

年金100万+事業収入200万=300万 > 280万 

つまり2割負担該当者となります。

 事業収入がある場合年金は控除されないんです。

 

 で、③では

これが夫婦二人暮らしとかになると世帯としての負担能力を考慮して346万円以下なら1割で良いよー、となるのです。

 

 利用者はこうして何段階にもトーナメントにかけられて審議されます。

複雑で、利用者だけでなく事業者側としてもわかりにくく、かつ役所の仕事はたっぷり確保する創りとなっています。(いつもどーり)

 

 

負担増により淘汰されていくもの

ところで問答無用で2割負担となる年金収入280万円ですが、これはどれくらい高額なのでしょうか?

 

これは月単位で約23万円の収入があるということで、

厚生年金の平均受給額は

男性:16万6418円、 女性:10万2086円

国民年金だと

男性:5万8616円、 女性:5万1381円    ※平成25年度末

(参照:2/2 年金、一体いくらもらえる?平均受給額 [年金] All About

 

こう見ると確かにもらってるなー、という感じです。

とはいえ、そんなに対象者っているの!?と思ってたら、

ここ数日間のうちに区役所から「あなたは2割負担になりました」通知が来てる人、

私が訪問に伺ってる家のなかでもけっこういました!

これはもちろん地域差があると思いますが...

 

つまるところ利用者にとっては、今まで払ってたサービス額の2倍を払わなくてはいけなくなる訳ですから、

「こりゃ、見直さなきゃならんわー」

となるわけです。

それでね、介護保険サービスの中で、ヘルパーってとても重要な立ち位置にいるわけです。特に一人暮らしの高齢者にとっては、買い物とか掃除とかって死活問題。絶対に外せないわけです。

デイサービスなんかも、削る気にはなれない。なにより同居家族にとっては不可欠なサービスだし、利用者本人にとっても、サロンのような重要な出会いの場なので。

 

それで、だんだん削れるものがなくなって…

「あ、そうだ!じゃ、リハビリを削ろう」

これ、全然あり得る話です。

 

もしも利用者にとって、

「これって意味あんの?」

くらいの価値しか提供できていなければ、「訪問リハビリ」は常に淘汰される危機にさらされていると思った方が良さそうです。

利用者に選ばれるためには、やはり「専門性」が大事になってきますが、

サービス色の強い介護保険領域ではそれと同じか、もっと大事だと思うことがあります。それについてはまた今度書きます。

 

 

まとめ

とにかく私が言いたかったのは、

利用者にとって、2割負担は悪いことばかりではないですよ、ということです。

2割負担によるサービスの見直しは、サービス提供側のさらなる競争を促すことになります。

その中で、価値を提供できないサービス事業所・提供者は淘汰されていきます。

これはまさに、今まであまり医療や介護業界の中でさらされなかった資本主義の波が、ついにやってきたということで、地域の中で顧客を取り合う競争に勝ち残るために、良いもの(サービス)が生み出されていくことでしょう。

利用者はそれを取捨選別していけばいいのです。

 

これは個人的な憶測ですが、

いずれ2割負担は、被保険者全員が対象となるでしょう。(もちろん生活保護以外)

最終的には医療保険と同じ、3割までにはなってるんじゃないの?とさえ思います。

今回の限定的な2割負担の解禁は、その扉を確実に開いたのです。

 

 

 

2割負担適応基準の詳細について知りたい方は、こちらに詳しく載っています。

 ↓