【NYひとり旅 回顧録5】〜地下鉄で出会ったちょっとおかしな人達〜
こんにちは、ディラン好きです。
最近、色々あって更新が滞ってしまっていました。
急な寒さのせいで玉袋筋太郎がひきこもりがち。
— ディラン好き (@dylan_zuki) 2015, 8月 26
今日からまたNY旅の思い出話を再開したいと思います。
【NYひとり旅 回顧録】旅のはじまりと、人生で一番さびしいディナー - ディラン好きの日記
【NYひとり旅 回顧録2】ハイラインで、熱中症にかかった話 - ディラン好きの日記
ニューヨークを知りたければ、地下鉄に行けばいい。
そう言ったのは、どこの誰だっただろう。
でもそれは、ある意味確信を得ている気がします。
なぜならマンハッタンの地下鉄では、日本では決して起こらないことが起こるから。
今日はそんなマンハッタンの地下鉄で出会ったちょっとおかしな人達を紹介したいと思います。
①嘘つきシンガーソングライター
電車に乗ろうと駅のホームに降りると、
ギターを抱えたおじさんが叫んでいました。
「今日の電車は終わりだ」「今ので最後だった」
ギターを弾きながら叫んでいます。
え?まじ?と僕が焦っていると、演奏を止めた彼が僕に向かって言いました。
やばい。
どーする?どーやって帰る?
タクシー?夜だしやだこわい。
そんな感じであわあわしていた
その5分後、
フツーに次の電車が来ました。
なんだこれ。
もしこの人に出会っても安心して下さい、電車来ます。
駅構内でおもむろにチェロを取り出したこの人。
直前に同じ場所で素晴らしい演奏を見れたこともあって、群衆もその場に足を止めていました。
彼の最初に鳴らした音が『ギギギ...』だったので、群衆はアリのように方々に散っていきました。
あまりにも周りの逃げるスピードが速いので、私も人混みをかき分けながら、無心でその場から逃げました。
今考えればそこまで焦る必要はなかったのですが、あのときはとにかく必死でしたね。
しかしあのチェリスト、よくあの場に立てたなーというか、自分だったら恥ずかしくてとてもできないんだけど、そーゆう感情はないんでしょうか。
NYでは適当な場所が見つからない場合、駅という場が、練習場所の候補として挙がるのか。
もしかしたら人避けとして、駅に雇われていた人なのか。
疑問は絶えません。
③ハイパーヨーヨーをひたすら避ける人
駅構内でなにやら賑やかな声がしたので行ってみると、ハイパー・ヨーヨーをしているファンキーな2人組がいました。
↑ループ・ザ・ループ
途中からループ・ザ・ループを始めたと思ったら、その内の1人がヨーヨーを捨てて、相方の両手から繰り出されるヨーヨーを全力で避け始めたので、
私は宿に戻ることにしました。
④車内でケンカを始めたカップル
地下鉄に乗ってると車内でも色々なことが起こりますが、この日は珍しくカップルが言い合いをしていました。
女性が一方的にまくし立てていたのですが、しばらくすると男性が無言で詰め寄りました。
車内に張り詰めた空気が流れた次の瞬間…!
男が女にキスしました。
正直、「家でやれや」
と思いましたが 、出川&上島の名物芸を生で見れたので、まあ良しとしましょう。
⑤車内で人生を嘆く人
NYでは電車に乗ってると、なにか演説を始める人がいたり、募金活動をする人がいたり、パフォーマンスをして金稼ぎをする人がいたり、そーゆう光景をよく目にするんですが、この人はちょっと様子が違いました。
車内に入ってくるや、泣いていたのです。
言ってることはよくわからなかったのですが、とにかく何かを嘆いているようでした。最後は「なんて日だ!!」的なことを叫んで降りていきました。
これが5年前のことですから、小峠よりも先に、小峠だったんですね。
以上、地下鉄なんだこれくしょんでした。
全体的に「家でやれよ」って言いたくなるものばかりでしたが、いつ誰に絡まれるかわからないあの緊張感、スリルがマンハッタンの地下鉄にはあります。
ここは彼らにとって、商売の場であり、ステージであり、ストレス発散の場です。
ここで自分を表現する人間に、羞恥心と言う言葉はないのでしょう。
それを傍観する方も、見て見ぬふりをする者、アドバイスを贈る者、しかめっ面をする者、共感する者など様々でした。
マンハッタンの地下鉄を使ってみると、日本の公共交通機関の安全さをとても有り難く感じることができる反面、日本に足りないものも感じさせられることがあります。
ここではなにかアクションを起こせば、それに対する反応が必ずあるのです。
人々はとりあえずやってみよう精神で、客のリアルな反応(市場)から色々なことを学び取っていきます。面白ければすぐ人だかりができるし、つまらなければその反応はシビア。とてもシンプルです。
失敗を繰り返して成長していくマインドが、地下レベルで染み着いているのだなと感じました。
私が日本と大きく違うと感じたのは、公共の場でアクションを起こすハードルが、ここではすごく低いよねーということです。
マンハッタンへ旅行の際時間があれば、地下鉄でしばらく人々を観察することをおすすめします。
日本では決して見られないアクションと、
それに対する人々の反応が、ここにはきっとありますよ。