ディラン好きの日記

転がる石のように

【大学生のうちに読んでおきたい】おすすめの旅行記BEST5

 

こんばんは、ディラン好きです。

亀のスピードでひとり旅の思い出を書いていたら、いつの間に夏が終わってました。

実際は夏休みもなく仕事していましたが、おかげで頭の中はニューヨークに飛んでいましたよ。 

ついでに今まで読んで印象に残った旅行記を大学生にお薦めしておきます。

 

 

第5位 『流学日記』

流学日記―20の国を流れたハタチの学生 (幻冬舎文庫)

流学日記―20の国を流れたハタチの学生 (幻冬舎文庫)

 

 私がはじめて読んだ旅行記だったと思います。

ひとりの大学生が、ボランティアをしながら世界中を旅した記録。

一つ一つの出来事を、短編エッセイみたいに綴っていて、当時まったく本を読まなかった私にも平易で読みやすかった記憶があります。

この旅行記の良いところは、随所に出てくる著者の「どこにでもいるフツーの大学生」感。それが、平凡な私には勇気を与えてくれました。

たった一度の人生、オレは本当にこれで良かったのか

こんなシアワセを求めていたのか

いつかやってくるその問いがこわかった

だから逃げた、逃げ出した

我が身ひとつで逃げ出した

旅へ出た理由はJ-POPに出てきそうなありふれたものだけど、

著者がした経験は、なかなかありふれたものではなかったです。 

 

『Youは人のためになる活動を、自分のためにやれるんだから素晴らしいじゃないか』

 

これを言ったのはジャニーさん、ではなく冒頭にでてくるボランティアリーダーの言葉。なかなか深いことを言う人が世界中にはいるもんで、所々にハッとさせられるような言葉に遭遇します。

著者は帰国後、『留学日記』を借金をして自費で出版しています。

この、身一つで出版社に売り込んでいく感じがまた良いなーと思います。

結果、成功する確率が無いに等しいと言われる自費出版界で、著者の本は文庫本になる程の成功を収めたのだから夢があります。

コネクションが無くても、借金をしてでも形にする泥臭さは、もしかして自分にもできるかも?という気にさせられます。だから学生に薦めたい。

世界旅してDREAMウェーイ!系の本よりは、よほど読む甲斐があると個人的には思います。

 

 

第4位 『わたしは、なぜタダで70日間世界一周できたのか?』

わたしは、なぜタダで70日間世界一周できたのか?

わたしは、なぜタダで70日間世界一周できたのか?

 

 いまでこそメディアに出まくっている、はあちゅう初の単著本。

ネットの世界に疎い私は、彼女のことをまったく知らなくて、確か最初に知ったのは朝生に出てた時でした。

歯に衣着せぬもの言いでズバズバ発言するはあちゅうに、当時はなんとなくマイナスな印象を持ってしまったのだけど、この本を読んで印象が変わったと思います。

見所は文庫本285ページのうち100ページ以上を割いている旅の準備の様子ですね。どのようにタダで世界一周プロジェクトを計画し、実行していったかが細かく記されているのだけど、その行動力がすごすぎるんです。

慶應の女子学生といえば、才色兼備でおしとやかなイメージを持っていたんですけど、彼女は違います。決めたことにはどこまでも泥臭く、あらゆる手段を講じる女子大生でした。いぶし銀。

文中のエピソードを読んでいて、

このハードスケジュール…私にはとても真似できないな、別次元の人だなと思ったけれど、一つだけ真似できるのは、「何かを成し遂げたいと思った時に自己完結させない」視点かなと思いました。

はあちゅうは企業とかブログ読者とかイベントとか、とにかく周りを巻き込むのがうまい人です。

自分の持っているリソースを客観的に分析して、すべて使えるものにしてしまう。

行動力がないと言われる人の多くは、そのプロジェクトを自己完結してしまい、限界を感じてしまうからだと自分の経験からも思います。

でも考えてみれば、様々な社会資源へ個人がアクセスしやすくなったのだから、やれることはまだあるのかもしれません。その時に、はあちゅう思考を持てれば、チャンスが広がりそうです。

超多忙な大学生活の中でも、まだ「もっとできることがあったかもしれない」と内省するはあちゅうに、同じ大学生ならば刺激を受けざるを得ないと思います。

 

 

 

第3位『行かずに死ねるか!』

行かずに死ねるか!―世界9万5000km自転車ひとり旅 (幻冬舎文庫)

行かずに死ねるか!―世界9万5000km自転車ひとり旅 (幻冬舎文庫)

 

この本を読んだ感想は、「ああ、ありがたい」でした。

サラリーマンをやめた著者の、自転車世界一周という無謀な旅は7年5ヶ月に及びます。

自転車の旅だからこその果てしなさ、出会う事件、心の動きの描写。旅行記ではなく小説を読んでいるかのようでした。

読みながら、著者の旅にお供させてもらっている感覚になります。

定価600円ぽっちの文庫本で、7年5ヶ月分の経験を共有させてもらえるのだから

それはもう、ただただ有り難いのです。

 

 

 

 第2位『深夜特急

深夜特急1―香港・マカオ― (新潮文庫)

深夜特急1―香港・マカオ― (新潮文庫)

 

 これはもう、説明不要。

説明不要だから、わざわざ紹介するものでもないんですけど、ランキングにしてしまったのだから仕方がない。

60〜70年代のバックパッカーのバイブルが『なんでも見てやろう』なら、

80〜90年代には『深夜特急』となるでしょう。

作家の書く旅行記は、なんというか、浅はかさが無くて、洗練されています。

個人的に一番好きなのは香港・マカオ編です。

 

 

第1位『なんでも見てやろう』

何でも見てやろう (講談社文庫)

何でも見てやろう (講談社文庫)

 

 バックパッカーの走りといわれる小田実が、ブレイクしたきっかけとなった著書。

先週まで書いてた旅行記(?)を読んでくれていた人なら、私がどれだけこの本に影響されたかがわかると思います。

著者が世界を旅した1950年代って、たぶん海外旅行なんて一般人にはできなかっただろうし、政治的にも至るところで混乱していたし、思想も二極化してたでしょう。

そんな時代に「留学」を言い訳にして世界を見て歩いた著者の文章は、だからこそ堅苦しいし、理屈っぽいから、嫌いな人はきらいだと思います。旅行記というよりは哲学書といった感じもしますね。

だけどこの時代に、世界にいる“庶民”はどのような暮らしをしていたのか、どんな思想を持っていたのか、私はすごく興味がありました。

この本は “なんでも見てやった”それを余すことなく見せてくれるので、どんなに堅苦しくても、理屈っぽくても、それも含めて私は大好きになってしまったのです。

小田実の書く文章、私はすごく好きです。

 

 

《番外編》

『ソーシャル・トラベル』

ソーシャルトラベル 旅ときどき社会貢献。

ソーシャルトラベル 旅ときどき社会貢献。

 

大学生向けということで 、こちらは意識高い大学生におすすめしたいです。

この旅行記は趣向が他とちょっと違っていて、まず夫婦の新婚旅行の記録です。

結婚式の次の日にそのまま世界一周の新婚旅行に出るんですけど、この夫婦、めっちゃ意識高いんです。旅の先々でボランティアをし始めちゃう。しかもノーアポで。

それで、なんで意識高い大学生にオススメなのかと言うと、旦那さんが持ってるMacbookで物から人まで色々集めちゃうし、時には現地の子供達とつくった雑貨をネット上で売ってみたりとか、パソコン一つで今まではありえなかった社会貢献の仕方をしているからです。海外で社会貢献したい人が、このソーシャル力を身につければかなり可能性が広がると思います。現代ならではの旅行記という感じですね。

 

以上です。

それでは時間を持て余した学生諸君、良い旅を!