拝啓、ボブディラン
拝啓、ボブ・ディラン
あなたがニューポートのステージに立ってから随分経ちますが
まだまだ世界は、暴力に溢れ、平和ではありません
僕があなたを知った時は、すでにライブでギターは弾かなくなっていましたね
10代後半でファンになってから、一番かぶれていた二十歳の頃
ボブディラン あの暗いおじさん
ボブディラン 嫌味なひねくれ者
ボブディラン ふつうに歌ってくれ
ボブディラン あのタンバリンマン
ボブディラン、今聞く気がしないとか言ってた、四、五年前
ボブディランを聞かないことで何か新しいものを探そうとした
そして今、懐メロのように
聞くあなたの声はとても優しい
マギーズファームに行きたくないという、あなたの声はとても優しい
拝啓、ボブ・ディラン
あなたのライブを初めて観に行った時
僕はあなたを見くびっていて、金返せ、なんて思ったりして
僕はまだ、あなたをフォークの神様だと思っていました
あなたは随分歳をとってしまったけれど
あの頃の自分より今の方がずっと若い、と
今でもそう思っているのでしょうか
拝啓、ボブ・ディラン
すっかり時代は変わってしまったけれど
いつかの僕もあの頃のように
学生街の喫茶店で、飽きるくらい
あなたの声を聞いていました
I shall be released
Forever young
Jokerman
Don't think twice it's all right
Just like A woman
If not for you
My back pages
Desolation low
Not dark yet
Masters of war
Is your love in vain
Blowin'in the wind...