ディラン好きの日記

転がる石のように

【NYひとり旅 回顧録3】ダコタ・アパートでジョンレノンの死に想いを馳せる

 

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突然ですが私、ジョン・レノンが好きです。

破天荒な若かりし頃から、年取って悟り拓いちゃった感じの、あのギャップが、

たまらなく好きなのです。

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   ジョンレノン ※イメージ

 

なのでニューヨークへ来たら必ず行ってみたいと思っていた場所のひとつが、

ジョン・レノンが撃たれた場所

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ダコタ・アパートです。

 

当時このアパートメントに住んでいたジョンレノンが、仕事から帰ったところを熱狂的なファンによって殺害されたのは、1980年12月。

ジョンレノン40歳の時のことでした。

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ジョンレノンが撃たれたとされる現場

 

 

セントラルパークのすぐそばにあるこの高級マンションは、いまも普通にアパートメントとして住人が暮らしています。

近寄ってみましたが、特にモニュメントや献花があるわけではなく、警備員が立っているだけで中には入れませんでした。

 

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しばらくアパートの前に立っているとコワモテの警備員に睨まれたので、そそくさと退散します。

 

それにしても恐ろしい。

いや警備員のことではなく、こんな閑静な高級住宅街でジョンレノンが撃たれたことがとてつもなく恐ろしい。

特に銃社会のアメリカでは、

有名になるということは、つまりそーゆうリスクを背負って生きてるのかと思うと、

アメリカン・ドリームを掴んだ人々の豪華絢爛さも大目に見てあげよう、なんて気持ちになります。

 

 

晩年のジョンレノンは、ダコタ・アパートの前で待つファンには必ず声をかけ、サインを断ることはなかったそうです。

God

God

 ジョンレノンはGodのなかで、“ ビートルズなんて信じない ”と唄ってますけど、

この頃ジョンは、自身がスターとして扱われることを嫌がっていたように感じます。軽井沢で子育てに励んでいるときからそう見えました。とにかく一般人として人と関わろうとした。

その日ジョンを撃った犯人に対しても、ジョンレノンはサインを断ることはありませんでした。

狙われるリスクを承知の上で信念を貫くというのは、

とてもできることではないと思います。

 

 

 

 次に向かったのはセントラルパーク。

ダコタ・アパートのすぐ近くにあるセントラルパーク内には、

ストロベリーフィールズというジョンレノンの追悼モニュメントがあります。

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ここにはいくらか人だかりが出来ていて、このようにモニュメントに座って記念撮影をする人がたくさんいました。

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私はジョンレノンが生きた時代に生きてはいませんし、

私がテレビでみたジョンレノンは教祖みたいな格好をしてラブ&ピースを唄っていました。オノ・ヨーコと全裸の写真集を出したりしていて、正直理解しがたい、みたいなイメージでした。

でも幼少期の頃の境遇とかを知ると、同情しちゃうというか、不思議と愛着がわいてくるのです。またジョンレノンは自分の感情や思想をしっかり歌にしてるから良い。『Mother』とか『My Mummy's Dead』とかまさにそうですよね。色々と目立ちはしたけど、最後まで歌によって伝えようとしたというのが、ジョンが多くのアーティストに尊敬される理由ではないでしょうか。

 

そしてその存在のすごさを知った時には、もうジョンはいない、みたいな

先輩方と同じ喪失感に浸ってしまうのは、平成生まれの私も同じです。

 

 ジョンレノンが生きていたら(というのは愚問かもしれませんが)、

70歳のジョンレノンは、私たちにどんな影響を与えたのだろうか。

ストロベリーフィールズで私はそんなことを考えていました。

でも考えてみれば、

その意思は彼に影響を受けた多くの人間によって受け継がれていて(例えばスティーブジョブズとか忌野清志郎とか)、その人たちが絶えず影響を与え続けていることを思えば、やはりこの質問は愚問なのだと思います。

 ジョンレノン、恐るべし。

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